新車コーティングに磨きは必要か必要でないか。
一般的に、クルマのコーティングをする前は必ずコンパウンドで塗装面を磨くと思われています。
しかし、キーパーコーティングは塗装の磨きを必要としないとも言われています。
新車でもコーティング前に下地処理として塗装の研磨が必須と言うお店もあれば、新車なら研磨は必要ない、というお店もあります。
それでは、何が正解で何が間違いなのか。
クルマの塗装の研磨について解説いたします。
なぜコーティング前に研磨が必要なのか
クルマの塗装をコンパウンドで磨く理由は二つ。
- キズを消す
- 塗装面を滑らかにして艶を出す
- キズを消す
ひとつめの理由はキズを消す。
新車ではなく、経年車の場合、普段使いでクルマに乗っていると知らないうちにボディに傷がついてしまっています。
そんな傷もコンパウンドで磨き込むと消えて無くなったように見せる事ができます。
例えば、下のようなどこかで擦ったような線傷もポリッシャーという電動の磨く機械に羊毛のバフを付け、この傷の深さと塗装にマッチするコンパウンドで磨く事で傷を見えなくする事ができます。
「傷を消す事が出来る」と書かずに「傷を見えなくする事ができる」と表現しているのには理由があります。
コンパウンドを使って塗装面を磨くという事は、目には見えないレベルの微細なキズを幾重にもつけて大きな傷の乱反射をなくしているからなのです。
なので、傷を磨くという事は微細なキズをたくさん付けているという事になります。
羊毛のバフで磨いた後に、さらに目の細かいコンパウンドやスポンジのバフで磨く事でその磨きキズは極細化していきますが、顕微鏡レベルのレンズで見ると微細なキズは残っているのです。
それでも、それを鏡面研磨と呼び、磨きの商品として料金を設定しているのは、磨く技術力に価値を見いだしているからです。
再塗装せずに傷が消えれば安価に抑えられますし、塗装の質もそれほど落ちはしません。
そうは言っても、塗装の厚みは確実に薄くなりますので、余分な磨きは極力避けたほうが良いでしょう。
- 塗装面を滑らかにして艶を出す
研磨する理由には傷を消すという役割があると言いましたが、その延長戦上に塗装面を滑らかにして艶を出すという効果があります。
一般的なコーティング(ポリシラザン系ガラスコーティング)は、皮膜が硬く薄いので、そのままではツヤが出ませんでした。
旧来のポリシラザン系ガラスコーティングは非常に硬い皮膜を作るのですが、塗装との膨張率が違うので厚みを出すと剥がれてしまいます。極端に皮膜が薄いので、塗装面の凸凹を埋める事ができず、ツヤが出ませんでした。
だから、前もって塗装面の凸凹をポリッシャーで磨いてツヤを出していたのです。
この磨き作業に大変な労力と技術が必要なので、磨き屋さんのコーティングは30万円、40万円と高額になっています。
コーティング前に磨きが必要なのか
前述したように、旧来のポリシラザン系ガラスコーティングなら極端に薄く、塗装面の凸凹を埋める事ができないので、コーティング前に塗装面を磨いてツヤを出さざるを得ませんでした。
しかし、KeePerコーティングは、その塗装面の凸凹を埋める圧倒的な厚みと柔軟性のある被膜で研磨をしなくても、美しい艶を作り出す事ができるので、研磨不要で比較的安価にとびっきりキレイなコーティングを可能としています。
新車にはコーティングが必要なのか
圧倒的厚みと柔軟性を持つKeePerコーティングなら、コーティング前に研磨作業は不要と言いましたが、ダイヤモンドキーパーやダブルダイヤキーパー、エコタイヤキーパー、EXキーパーなど上位クラスのコーティングは場合によって研磨作業が必要となります。
新車の場合は基本的に研磨は不要です。
新車時は塗装面に汚れやキズも無いので、コーティングをする一番のタイミングです。
ですが、経年車、つまり何年か乗った車は塗装面が紫外線など外的要因で傷んでいます。
そんな場合はガラス被膜の定着を良くするために細密研磨という塗装の厚みを変えない優しい磨きをかけて被膜の定着を良くします。
そうする事で3年ノーメンテナンス(1年、または2年に1回のメンテナンスで5年耐久または6年耐久)という強いコーティング被膜の定着が可能となります。
新車の場合は「基本的に」研磨は不要と言ったのは、新車でも研磨した方が良い場合や、オーナー様が磨きたい、というご要望があった場合には研磨を行うという事です。
新車にもキズや塗装にムラがある
新車といえども、工場から出荷された後、お客様の手元に届くまでにどのような環境で、どれくらいの期間保管されているのかは、まちまちです。もし、何ヶ月も屋外の鉄粉などが発生しやすい工場や鉄道の近くの駐車場で保管されていたなら、新車でもザラザラの鉄粉がついていたり、塗装面が荒れていたりします。車屋さんの営業マンが洗車の正しいやり方を知らずに濡れぞうきんでゴシゴシ新車を洗ったなら、たくさんの洗車キズがついてしまうでしょう。また、洗車機に入れられているかもしれません。
必ずしもそうではありませんが、そういう事もあるという事です。
そんな場合、これは磨いた方が良いな、となるわけです。
しかしながら、ほとんどの新車の場合、そのように酷い状態ではないので、手洗い洗車をした後、塗装面の軽い汚れ落としと脱脂をした後、KeePerコーティングを行います。
新車にも微細なヘアラインと呼ばれる髪の毛ほどのキズのようなものはある
下の写真では太陽の強い光が当たってたくさんの細かいキズがあるように見えます。
次に、この下の写真をご覧ください。
同じクルマの写真ですが、ものすごく美しく、鏡のような光沢に見えます。
光の強さや性質、当たる向きや、人の見る目の角度によって微細なキズは見えたり見えなかったりするのです。
このような微細なキズを消してコーティングしたいというご要望があれば、新車でも磨きます。
また、私達プロの目線で、これは磨いた方が良い、と思った時はお客様にお声かけさせて頂いています。
結論
結論を言いますと、KeePerコーティングを施工する場合、基本的には新車であれば研磨は不要。
お客様のご要望があれば、研磨する事もあります。
新車であっても、かなり荒れた塗装状態のものは、お客様とご相談の上で作業内容を決めています。
どのような塗装の状態なのかは、洗車をして、水滴を拭き上げて、明るいコーティングブース内でチェックしないと分からない事がほとんどです。
作業途中で気づいた点は、すぐにお客様にご連絡の上、相談させて頂いていますのでご安心を。
プロにコーティングを任せると新車であっても、どのような状態なのかをチェックしてもらえるので安心です。
下のKeePerコーティングの理論動画を見て頂くと、より理解していただける事と思います。
この記事を書いた人
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キーパープロショップ林堂店を運営する株式会社ヤスカワの代表取締役。
サッカーと野球観戦(タイガースファン)そしてテニスをするのが大好きな3児のパパです。肩書きは社長ですが現場が大好き!いつも店舗でバリバリ働いています
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過剰なまでの美しさEXキーパー
EXキーパーは、塗装の上に透明なベールを纏ったような、
それはもう「過剰(EXCESS)と呼ぶほどの圧倒的な艶を作り出しました。
車の塗装が持っている美しさを引き立てるだけでなく、
コーティング自体が存在感を持つ、車史上初めての美しさです。